第4窓
第4窓
主はよろず世のさきに、父より生まれ、神よりの神、光よりの光、まことの神よりのまことの神。造られずして生まれ、父と一体なり、すべては主によりて造られたり。
この窓は、神の子、神の言葉、メシア、キリストなどと名乗られている三位一体の名を絵画的な表現に試みている。四福音書にはナザレのイエス、ヨセフの子などと書かれている。
1 ・2 、天使に囲まれた、キリストの名の伝統的な是初の二文字(XP)とIHS ( In Hoc Signo またはIesus Hominem Salvator )。
3 、「主」=「Kyrios」=「JHWH 」という言葉を象徴している窓。
この名は神の支配を意味している。イエスの名を主の意味で使うことはイエス自身を神として見なすことである。「このため、神はキリストを高く上げ、あらゆる名にまさる名をお与えになりました。こうして、天上のもの、地上のもの、地下のものがすべて、イエスの御名にひざまずき、すべての舌が、『イエス・キリストが主である』 と公に述べて、父である神をたたえるのです。」(フィリピ2 章9 節)。ステンドグラスには、イエス・キリストは、雷のような光に囲まれて、支配者のように立って左手に聖書(つまり神の言葉)を持っている姿で現されている。「顔は強く照り輝く太陽のようであった。」(黙1 章16 章)。
4 、神「イエス」(つまり「神は救い」)という名を告げられたヨセフの夢。
「[マリアは]」男の子を産む。その子をイエスと名付けなさい。」(マタ1 章21 節)。眠っているヨセフの上に天使が頭を下げて受胎告知の場面(ステンドグラスの上部)へ指を差している。「この子は自分の民を罪から救うからである。」(マタ1 章21 節)。「わたしたちが救われるべき名は、天下にこの名のほか、人間には与えられていないのです。」(使4 章12 節)。
5 、羊飼いたちにメシア(つまり油注がれた者=キリスト)の誕生を告げる天使。
その地方で羊飼いたちが野宿を[. . . ]していた。すると、主の天使が近づき、主の栄光が周りを照らした[. . . ]。『 大きな喜びを告げる。今日ダビデの町で、あなたがたのために救い主がお生まれになった。この方こそ主メシアである』。」(ルカ2 章8 – 11 節)。ステンドグラスの下の部分には、天から照らす光を浴びていろように見える羊飼いたちがいる。丘の上には、皆に注目されている天使が見える。その側には、イエスの質問に「あなたはメシア、生ける神の子です。」(マタ16 章16 節)。と答えているシモン・ペトロの姿が描かれている。
6 、高い山の上における不思議な変容のとき、イエスが自分の神なる栄光を三人の人に見せる。
雲から声が聞こえてくる:「これはわたしの子、選ばれた者。これに聞け。」(ルカ9 章35 節)。